スズキ・アドレスV100(2003年式・CE13A型)ベルト交換ほか
※おことわり
スズキ・アドレスV100は、年式によりBD-CE11AとBD-CE13Aの2種類があります。
一部部品に互換性が無い場合がありますので、万一ご参考にされる方は車輌形式をご確認をお願いします。
■作業開始
イトコのお兄さんのバイク、スズキ・アドレスV100(2003年式・BD-CE13A型)の調子が悪いとのこと。
バイク整備の経験値が少ない自分にとっては、身近にこんなチャンスは滅多にあらわれない。
イトコに頼んで、バイクの整備を教えてもらうことに。
エンジンをかけてみたところ、駆動がかからない。どうやらベルト切れのようです。早速、分解作業に入ります。
1.キックレバーを外します。
確か12mmのボルト1本です。雨が当たる部分なのでサビついて、固い場合があります。
2.次に、プラスチックのカバーを外します。
新車で購入してから一度も開けていないためなのか、ネジ留め剤がぬられているのか、かなり固着しています。
インパクトドライバーで叩きながらプラスのネジを緩めていきます。
3.ドライブユニット(クランク)ケースを外します。
こちらも固着している可能性大なので、インパクトでネジを外していきます。
ネジをすべて外した後、プラハンマーで軽く周囲を叩き、マイナスドライバーなどで少し隙間を開け、テコの原理で外していきます。
ドライブユニット(クランク)ケースについているエアーホースも固着していて、取るのが大変でした。
これで、やっと駆動系がお目見え。
やはり、ベルトが切れていました。
ケースの中は、切れたベルトの破片やカスで汚れていました。組み付ける前の段階で、パーツクリーナーで清掃予定です。
途中、細かなパーツの連続だったため、写真を撮っていなくてスミマセン。
1.スプリングカバーを外す。
プーリーフェイス側についている、キックギヤ関連のスプリングカバー(3本)のプラスネジを外します。
このネジも固着気味でした。ナメないように気をつけます。
2.細かな部品が外れます。
キックギヤ関連を外すとスプリングやらワッシャーなど細かな部品が外れます。
付いていた場所を忘れずに、そして、無くさないように注意しましょう。
3.プーリーフェイスに付いているセンターナットを外します。
ここは24mmの逆ネジです。外す際、ソケットレンチで外そうとしたけれど届かず。
ディープソケットを持っていないので、メガネで外しました。
するとポロリと…。そうです(涙)。
プーリーフェイスの羽にメガネを当ててしまい写真の様な姿に。
こうなったら、プーリーフェイスは交換するしかないので、もう雑にセンターナットを緩めて外しました。更に羽がポロポロと…。結構、もろいのね。
1.クラッチ側のナットを外します。
こちらは逆ネジではありません。
2.ベルトを組み付ける。
クラッチ側を緩めてベルトを通します。
結構、ケースとの隙間が無いので、やりにくい車種のようです。
1.クラッチ側を元に戻します。
外したついでに、パーツクリーナーで清掃しておきました。
2.プーリーフェイスを元に戻す。
純正のプーリーフェイスの羽を折ってしまったので、ナップスへ。
スズキ純正品は売っていませんでした(取り寄せは可能らしいです。納期は1週間程度と言っていました)。
1週間は待てないので、下記、社外品を購入。
・メーカー:カメレオンファクトリー
・商品名:NEWパフォーマンスシーブ
・価格:6090円だったかな(ナップスにて)
カメレオンファクトリーのプーリーフェイスの羽は、純正と比べて肉厚な印象です。
プーリーフェイスのセンターネジ(改めてココは逆ネジです)を締めて、スプリング、ワッシャー、スプリングカバーを元に戻します。細かいパーツが多くて、少し面倒です。
本来ならば、ドライブユニット(クランク)ケースを付けて元に戻しますが、念のため、エンジンをかけて様子を見てみることに。
※回転するパーツなどがむき出しの為、軍手などをひっかけたり、顔や手などを近付けたりしないよう注意してください。
すると、ガラガラ音がしています。
イトコが、「あれ? おかしい」とひと言。
そこで一度、組み付けたプーリーフェイスを外し、プーリー本体も外してみました。
プーリー本体は、年式的にサビが出ているかな? と思っていたら、サビも無く意外とキレイでした。
プーリー本体を軽く振ってみると、カラカラ音が大きい。
さっそく、プーリー本体の裏側にあるネジ3本を外します。
中を開けると…、そうです。
写真の通り、ウエイトローラーが定位置に収まっていません(笑)。
せっかく開けたのでパーツクリーナーで清掃し、ウエイトローラーにグリスを塗り、ローラーを定位置へ。
イトコいわく、
「ウエイトローラーもすり減っているから交換だな」と…。
しかし夜なので、ナップスも2輪館も閉まっているし…。
ウエイトローラーは後日交換予定という事で、フタを閉めプーリー本体を元の位置へ。
プーリー本体の次に、プーリーフェイスを組みなおしエンジンを始動。
すると、ガラガラ音は消えました。
やはり、プーリー本体内のウエイトローラーが暴れていた音だったようです。
エンジンを止め、ついでにプラグも見てみることに。
1.車体下のカウルを外す。
カウルを外さなくても交換できますが、作業性が悪いため、今回はバイク右下のカウルを外します。ネジ2本を外し、車輌後方に向かってスライドさせるとツメが外れます。
2.プラグケーブルを外す。
車輌前方に向かって、手でプラグケーブルを引っこ抜きます。
3.付いているプラグを外す。
21mmのプラグ用ソケットを使い、反時計回りにまわして付いているプラグを外します。
ドヒャー! すごい汚れている!!
清掃する気が起きないほど。ここまでヒドイとなんだか逆に嬉しくなってしまいます。
4.新しいプラグの金属キャップを外す。
新しいプラグに付いている金属キャップをペンチ等で外します。確か反時計回しです。
5.新しいプラグを付ける。
締め付けすぎを防ぐため、まずはプラグをエンジン本体に、手で軽く閉めていきます。
手で回すのがきびしくなったところで、21mmのプラグ用ソケットを使用し時計回りで締め付けます。
きつく閉めずに、気持ちソケットで1回転…といった感じでしょうか。
6.カウルを元に戻す。
カウルを車輌前方にスライドさせながらツメにかけて、2本のビスを締めて元に戻します。
ドライブユニット(クランク)ケースを元に戻し、続いて樹脂カバー、エアーホース、キックレバーを元に戻して完了です。
今回、イトコに教わりながら、初めてベルト交換の作業をしました。自分の原付はアドレスV100ではありませんが、万一、ベルトが切れた場合には、作業が出来そうです(!?)。
ただし、クルマとは違う番数のメガネやソケットが必要であることも知りました。
お金がかかるけど、まずは工具を揃えることから…と知った作業でもありました。
【関連記事:ブログ 】
(記事:2011.01.23)